妊娠中期以降における妊婦の主観的な快適性の現状を明らかにし、妊娠期の快適性向上を目指すケアを検討するため、妊婦69名を対象として、無記名自己記入式質問紙調査を実施した。平均年齢は31.9±5.2歳、初産婦39名、経産婦29名平均妊娠週数は33.7±3.4週であった。妊娠期快適性の全項目の平均点は4.99±0.58点(6点満点)であった。5つの下位尺度別の平均点の比較では、「妊娠生活において変化する自分」は、平均点が3.86±0.24点であり、他の下位尺度と比較し有意に低かった(p<0.001)。妊婦は一定の快適性を保ち、妊娠期を過ごしていると考えられる。5つの下位尺度において、「妊娠生活において変化する自分」の平均点は有意に低く、妊婦の主観的な快適性をより低下させる最大の要因であり、妊娠に伴う身体・心理・社会的変化に対してより快適性を保つことができるケアの重要性が示唆された。