母性看護学実習体験による看護学生の描くライフコースへの影響と看護学生による実習評価との関係について検討することを目的として調査した。調査内容は、実習の満足度、実習中の技術経験項目、自己評価点および、実習後のライフコースへの影響であった。母性看護学実習が自らのライフコースへ与えた影響について、肯定的に答えた学生は79名(84.9%)であった。ライフコースへの影響と実習における満足度との相関関係は見られなかった。技術経験項目と自己評価点「人間関係」とに有意な相関が認められた。周産期の家族への看護を主体とする母性看護学実習が青年期女子のライフコースに与える影響があることは予測されたが、実習における技術経験項目や自己評価点とは弱い相関関係であった。将来看護師として働く学生たちが自らのワークライフバランスを意識することはリプロダクティブ・ヘルスの増進にもつながると考えられた。
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(共同研究者:和田佳子、藤井智惠美、岸田泰子)
担当部分:データ収集、分析