広義の母性看護の対象を視野に入れた母性看護学実習の展開について考えるにあたり、産科施設以外での実習を行っている例を文献により検討した。医学中央雑誌web版を用い、キーワードに「母性看護学実習」を入れ、抽出した13件の文献を概観した。産科施設以外での実習施設として、保育園、地域の子育て支援の場、助産所、家庭訪問や電話訪問などがあり、幅広い学びが得られていた。女性のライフサイクルや役割の多様化、医学の進歩、人口問題、母子をめぐる生活環境の変化等により、母性への支援が変化している現状において、産科施設に限った母性看護学実習ではなく、時代に即した看護教育を提供していくことが必要であると考えられた。
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(共同研究者:岸田泰子、藤井智惠美、和田佳子)
担当部分:データ収集、分析、執筆