短期大学看護学生が描く理想の将来を明らかにし、看護職のワーク・ライフ・バランスの実現に向けた示唆を得ることを目的として調査を行った。短期大学看護学生94名であった。
看護学生が描く理想の将来は「再就職型」が53.2%と全国調査を大きく上回る一方で、「両立型」を志向する者の割合は4.3%と少数であった。「専業主婦型」は5.3%と全国調査を大きく下回った。看護学生は仕事と育児を両立して就労を継続するより一旦退職することを希望し、一般未婚女性よりも“M字カーブ”の意識が強いことを示した。看護学生が描く理想の将来は、再就職が容易ではない現状と乖離していることが明らかになった。学生時代からの看護職キャリア教育の重要性が示唆された。
(共同研究者:川尻舞衣子,岸田泰子,藤井智惠美,和田佳子)
担当部分:データ収集、分析、論文構成