思春期の子どもをもつ親支援として、‘思春期の子どもをもつ親のためのサロン(以下通称、親サロン)’を継続実施したことによる参加者に生じた言動の変化について明らかにし、親サロンの長期的効果について検討した。参加者は父親1名、母親9名の計10名であった。開設2年後から3年までの12回分のフィールドノートの内容を質的に分析した結果、親サロンへの継続参加によって生じたと考えられる言動の変化として4つのカテゴリー(【グループの成熟】、【子どもの成長と変化への気づき】、【子育ての振り返りと親自身の成長】、【子どもの問題から離れ、客観的に自分と家族を見つめる】)が抽出された。思春期の子どもをもつ家族への支援として、本活動のような新たな形のコミュニティ形成は有効であり、継続的に関わることのメリットが確認できた。
(共同研究者:岸田泰子,倉持清美)
担当部分:データ収集、分析、論文構成