小児救急外来のトリアージ時に看護師が収集する子どもの家庭状況や育児状況に関する内容と収集方法を明らかにすることを目的に行った質的記述的研究である。
首都圏にある一小児専門病院の救急外来に勤務し、トリアージを担当する看護師9名を参加者とし、インタビューによるデータ収集を行い、結果として次の7つのテーマを得た。
・トリアージ室での親子の「準備していない言動」から普段の様子を推察する
・自然な会話の中にキーワードを入れて話題を引き出す
・患者情報を共有する前提として自身が「気になった」という感覚を共有する
・子どもの発達段階と親の接し方の整合性や妥当性、許容範囲に対する見解を共有する
・再トリアージに必要な情報として家庭の様子や養育状況をとらえようとする
・子どもが親から安寧を得られているか否かは養育状況の重要なサインとしてとらえる
・養育の仕方が原因である可能性を考える
◯Nishida, S., Nishimura, M., Hayashi, Y., Komiyama, A., & Sugisawa, Y.