ヨーロッパの政治経済の基礎知識を主要国・地域別と重要テーマ(経済、外交、安全保障)別で解説した教科書。全332頁。
編者:森井裕一、共著者:森井裕一、山田文比古、小川浩之、八十田博人、正躰朝香、五月女律子、仙石学、武藤祥、戸澤英典、岩田健治、東野篤子、小林正英
本人担当部分:第4章「イタリア 」(pp.77-98)
戦後の共和制成立から「第二共和制」に至る、2011年までのイタリア政治経済の変遷と外交の動向を解説。政党支配体制の構造的問題から説き起こし、移行期を経てポピュリストの台頭による新たな不安定化を示したイタリア政治の実像を描く。ユニークでありながら総合力で他の大国に劣る経済が長期化した低成長のため構造改革も難しくなっていること、地中海とアフリカに独特の影響力を残しながらも、ミドル・パワーとしての限界を示す外交の特質についても述べる。