本研究は,視線が合う立体映像による遠隔学習時の学習効果と医学的身体負荷を明らかにするものである.比較のため,現行のテレビ会議システムによる遠隔学習環境と,対面学習環境においても同条件で実験を実施した.以上,3要因の実施環境において,教育ディベートを実施し,次の方法で各学習における効果と身体負荷を取得し比較分析した.質問紙調査法による主観評価(学習効果と身体負荷),ピアレビューによる客観学習評価,フリッカー値測定器による眼疲労測定,脳波測定による学習活動中の異常突発波の有無や疲労状態および学習行動の解析.本研究結果より,裸眼3D映像における遠隔学習活動は,生体侵襲を引き起こす身体負荷は認められず,議論を主体とする遠隔環境の学習においては,現行のテレビ会議システムに比べ「視線・表情認知」の伝達性に優れていることが分かった.
本人担当部分:本人が全研究を実施(ただし、医療行為に当たる「閃光刺激による脳波検査」は、根来医師が実施し、診断を行った。)
研究代表者:谷田貝雅典
共同発表者:根来民子
共同発表者:永岡慶三