「驢鳴」について―孝武帝はなぜ笑ったか―
『文學藝術』第31号(共立女子大学総合文化研究所)
魯迅は『中国小説史略』第7編「『世説新語』とその前後」の中で,東晋の孝武帝にまつわる逸話を古書から引用しているが,その内容は断片的で主旨がはっきりしない。そこで本稿では,六朝時代の知識人の間にロバの鳴きまねをする「驢鳴」という行為があったことに着目し,この逸話に対する一つの解釈を示した。11-18頁