「士農工商」と江戸の頂点身分~「士」を中心に~
大橋幸泰・深谷克己編『<江戸>の人と身分6 身分論をひろげる』、吉川弘文館
近世身分制を「人」に焦点をあてて再考しようとするシリーズのうちの1巻で、本巻はその総括巻にあたる。執筆者は、大橋幸泰・深谷克己・須田努・趙景達・山田賢・豊見山和行・藪田貫・宇佐見英機・堀新・柳谷慶子・菊池勇夫。本人執筆部分は、「『士農工商』と近世の頂点身分-『士』を中心に-」(p194-p198)。「士農工商」という語句の成立とその内容の変遷を追いつつ、近世身分制を代表する語句となった背景を考察したもの。