韓日文化交流基金・東北アジア歴史財団主催のシンポジウム『壬辰倭乱と東アジア世界の変動』(2009年9月、於韓国麗水)の内容を原稿化した研究書。豊臣秀吉の朝鮮侵略(いわゆる「文禄・慶長の役」、韓国では壬辰倭乱とよぶ)を豊臣秀吉の個性や狂気に帰することなく、それを東アジア世界全体の変動の中に位置づけることをめざしたシンポジウムで、報告内容は日本の戦国時代から全国統一までの政治史の流れや、日朝両国の軍事技術の検討など、幅広い内容を含む。執筆者は北島万次・韓明基・堀新・朴晢晄・久芳崇・米谷均ほか(韓国人研究者名一部省略)。本人執筆部分は、「東アジア国際関係に見る壬辰倭乱」(p135-p196)。