いま変容しつつある中世の古文書研究へ向けて、古文書学・史料学・歴史学のそれぞれの領域を視野に入れながら、広義の中世文書の機能論・伝存論を軸に、各分野ごとにまとめた書。全313頁。編者:峰岸純夫。共著者:井原今朝男・外岡慎一郎・斎藤慎一、仁木宏、堀新、坂田聡、宇佐見隆之、近藤成一、黒田弘子、酒井紀美、漆原徹、黒田基樹、峰岸純夫、西岡芳文、吉田俊弘。本人担当部分:「市と町」(p106-118)。中世都市に関する古文書・古記録のうち、寺内町の由緒書をとりあげ、それらがどのような歴史的背景のなかで作成されており、どこまでの信憑性をもっているかを検証し、さらには中世文書が近世社会のなかでどのように伝来し、どのように利用されているかを論じた。