共立女子短期大学文科の専門科目「日本文学講義」、上智大学文学国文学科「文学」、慶応大学文学部「国文学」などでは、現代の文化表象を学ぶために、文字テクストだけでなく、映像テクストも用意し学生の理解を深めた。例えば、ディズニーアニメの『白雪姫』『シンデレラ』『眠れる森の美女』のヒロイン登場場面を編集し連続して見せ、そのジェンダー論的な特質を考えさせる。これによって次のような効果があったと思われる。
(1)文化現象のすみずみまでジェンダー意識が浸透していることへの想像力を持つ。
(2)日頃見過ごすような映像表現がわれわれの感性ありように強い影響を与えていることへの理解。
(3)メディアのもつイデオロギー性に対する認識の深化。
(4)メディアリテラシーの重要性に対する理解。