「メロドラマの遥かなる故郷――徳冨蘆花『不如帰』から『愛染かつら』まで」共立女子大学「公開講座」(於:研修センター杉並寮)2022年6月18日)
共立女子大学「公開講座」
メロドラマ的なドラマツルギー(創造・創作の文法)は、文学一般の作法にもつながっている。メロドラマを貫いている原理――具体的にいえば善悪の対比、情動を掻き立てる方法、そして最終的な秩序の追認――を考えることは、われわれの感性の土台(文化全体)を考えることに他ならない。価値が低いと蔑まれてきたメロドラマから世界が見えてくる。