座談会・新しい文学研究のために(座談会)
『文学』岩波書店
文学が危機に瀕しているとされる今日、「新しい文学研究のために」いかなる実践が必要かを論じたもの。出席者、三田村雅子、ハルオ シラネ、松浦寿輝、兵藤祐己。筆者の主な発言は、テクスト論後の近代文学研究の状況を示し、それに対してカルチュラル・スタディーズの問題意識・問題設定を参照することの有効性を論じた。とくに、文壇、出版、読書習慣、教育、メディアを含めた文学現象全般を問題化することの重要性を述べている。