明治二十年代までの近代日本の文学作品をビジュアルに解説する。(全32頁。
編者:高橋修
共著者:高橋修、出原隆俊、大石直樹、姜尚中、山本芳明、西田谷洋、宇佐美毅、猪狩友一、林原純生、私市保彦
本人担当分:概説、センター解説、『花柳春話』、文学小事典
概説では、空間的移動、社会的移動が近代文学を成立されたこと論じる。文明開化による「移動」の時代の到来が、近代文学を可能にした。センターでは、明治文学において「団子坂の菊見」というのはどのよなトポスであったかを述べる。丹羽純一郎訳『花柳春話』を近代文学の知られざる起源として位置づける。このこの翻訳小説によって先鞭をつけられた恋愛と立志とをめぐる青年たちの煩悶と葛藤は、近代文学の中心的テーマとして長らく受け継がれていくことになる。p2~p3、p16~p17、p21、p30~32