「言語と性差研究における理論の回顧と展望」
武内道子編 『ことばのモザイク-奥田夏子名誉教授古希記念論文集』目白言語学会
過去20年間に渡り、女性語研究をリードしてきた3名(Lakoff, Spender, Cameron)の研究を取り上げ、言語と性差研究の理論の変遷を概観し、日本の男女語の状況と照らし合わせて考察した。これらの言語と性差に関する理論はいずれも英語圏における言語と性差を土台にして展開しているため、普遍的な価値を持たないことを指摘し、今後の言語と性差研究は、多文化の視点に基づく必要があることを提唱した。 pp.306~321