助言を語用論的発話行為としてとらえ、日本語と英語の助言の方略について類型分析を行った。データとして日米のラジオ番組を用いて、その助言の発話を7つのパターンに分類した。その結果、日米両方に助言のみが一番多く、次の日本語では現状の見直しのパターンがアメリカの例では助言プラス改善された状況のパターンが多かった。これは日本語には物事の見方を変えれば現状も違って見えるという傾向が、アメリカでは望ましくない現状を我慢せずに改善することが重要と考える傾向が助言発話に反映されていることが分かった。
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