サゴ澱粉の特性と調理食品への利用
日本調理食品研究会誌-調理食品と技術- 第20巻第2号、pp.65-79
サゴヤシは起源地であるニューギニア島を中心に南北緯10°以内の低湿地に生育する。約10年で15~20m程の高さに成長し、その後開花・果実形成を経て最終的には枯れてしまう一回開花枯死型の植物である。このヤシは樹幹の中に多量の澱粉を有し、最大収量時には1本の幹から約200kgの乾燥澱粉が採取される。本報ではサゴ澱粉の基礎的性質を他の天然澱粉と比較した研究およびサゴ澱粉を中華麺、生八つ橋の皮、わらび餅、くず蒸しようかんへ利用した研究について紹介した。