本書は、乳児から中高校生の子ども・青年が、いかにして大きくなっていくのかについて、具体的な姿や心理学の研究事例を紹介しながら、発達という現象の不思議さや魅力について明らかにしたものである。
全273ページ
編者:都筑 学
共著者:都筑 学、川田 学、常田美穂、河原紀子、松田千都、若林紀乃、山名裕子、松本博雄、富田昌平、松本壕晃、丸山真名美、布施光代、夏堀 陸、加藤弘通、大久保智生、赤木和重
第3章:「道具使用の世界が始まる乳児期」(P36‐52)
本章では、道具を使うことがヒトや動物の「知性」を表す重要な特徴であることや「道具」として用いられるモノの種類を整理したうえで、食事道具としてのスプーンの使用の発達プロセスについて、3つの観点から論じ、さらに、道具使用が他者との関係性で促進されたり、抑制されたりする事例から道具が「文化・社会的様式」を知るメディアであることを論じた。