1歳児の保育における食事指導-道具操作の発達との関連から-
教育方法の探究第2号
本稿では、食事場面における1歳児と保育者のやりとりの特徴を明らかにするために、保育者が働きかける時点での子どもの状況カテゴリーを設定し、スプーン操作の4つの過程ごとに検討した。その結果、スプーンを使って食べることができ始める第3過程には、「~させられる」働きかけには拒否的になりやすいが、自ら食べる行動ではその結果を保育者と共有するようになったことから、この時期の食事指導では、自我の発達に配慮し、自発的な行動の契機を与えることが重要であると指摘した。pp.19-38