食事場面における1歳児の道具操作の発達過程
京都大学教育学研究科紀要第47号
本論文では、道具操作の発達過程について、操作的側面だけでなく、諸能力の連関および子ども大人の双方向的視点、つまり、1歳児が「自分から」道具としてのスプーンを使って食べるようになるプロセスとそれに伴って大人の援助がどのように変化していくのかを明らかにした。道具使用をめぐって1歳児と大人の対立しやすい場面での対応や共感的関係をつくる上での留意点、道具を使った「遊び食べ」の発達的意味について論じた。pp.235-247