食事場面における1歳児と保育者の相互作用
京都大学教育学研究科紀要第46号
本論文では、「食べる」ことを促す保育者の働きかけに対する1歳児の拒否行動を中心に、両者の相互作用のプロセスを明らかにすることを目的に、エピソードの詳細な分析を行った。その結果、1歳前半頃の保育者のつくる雰囲気に同調してしまう時期から、1歳半ば頃の自己と他者の要求を対比的に捉え始め、さらに、1歳後半には他者および自我関与した者を媒介とした共感関係を結ぶ時期へと変化することが明らかになった。また、各時期の食事指導上の留意点を述べた。pp.386-398