10ヶ月から13ヶ月の乳児に見られる「定位的調整」から「定位活動」への発達と保育の課題
関西教育学紀要 第20巻
本論文では、物の操作面の発達変化を、対人面および運動面の発達との連関において検討した結果、11ヶ月頃、発声を伴う差し出し行動の出現、両手支持による歩行の開始と関連して、「定位的調整」から「定位活動」への発達が認められた。保育では、定位的調整の初期、物と物との関係づけ操作を大人が言葉かけとともに演じ共感する積極的なかかわりが、定位活動の時期には、子ども自ら関係づけ操作が可能な複数種類のモノの設定が重要であると述べた。pp.161-165