本研究では、食事場面における1、2歳児と養育者の対立的相互作用に注目し、家庭と保育園における違いと発達的変化を明らかにすることを目的とした。乳幼児 21名(11~28か月)とその親および保育者を対象に各場面の観察を行った。その結果、19か月未満では、保育園より家庭の方が受動的摂食や拒否行動が多く、その出現傾向は食事時間の前半と後半では異なっていた。19か月以上では、家庭でのみ1分以上続く泣きが見られ、そのきっかけは親子の確執であることが示唆された。これらより、1,2歳児の拒否行動には2つのタイプがあり、対立的相互作用の発達について行為主体としての自己の発達との関連で考察された。
pp584-590
本人担当部分:問題、方法、結果と考察、データの収集・分析を担当
共同発表者:河原紀子, 根ケ山光一